WIP: Nixはいいぞおじさん「Nixはいいぞ」
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1. おじさん登場
公園のベンチに座っていると、その人は私に呟き始めた。いや、呟くにしては声量が大きかったから、やはり私に話しかけていたのだろうか。
「Nixはいいぞ」
「…?」
この人は急に何を言っているのだろうか。というかNixってなに…?
そんな風に思っていると、さらにその人は呟き始めた。
「Nixは開発環境の再現性がすばらしいんだ」「それにNix式もとても良い」「関数型の知識を十分に使えるからなぁ」
…開発環境の再現性?
最近、私はプログラミングにハマっている。論理に従って実際にパソコンで使えるものが作られるのが、とても快感だったのだ。
そんな最近の私だったが、プログラミングをしていくに連れて、個人的に不満な点が一つ出来た。それは、プログラミングができるようなパソコン環境を作る道程が、かなり長いと感じるようになったことだ。そしてそれらの作業全ては基本的に時間を多く取り、加えて殆どの作業が複雑なのだ。
これらの作業は、当たり前だが全て手作業ですることだ。そんな「開発環境の構築作業」が「再現性がある事象」に、つまり機械に任せられるということ…?
考えが至った瞬間、私はすぐにベンチを立ち、そのあからさまに怪しいおじさんの手を掴んでいた。
「そのNix、教えて!!」
「…ぇ」